大腸カプセル内視鏡編 専門医へのインタビュー 大腸カプセル内視鏡編


腸に関する病気やその治療法や検査法について、専門の先生にお伺いしました。
斎藤 豊 先生
斎藤 豊 先生
国立研究開発法人 国立がん研究センター中央病院 内視鏡センター長、内視鏡科 科長

■ 専門分野:
消化器内視鏡診断・治療。特に大腸早期がんの拡大診断・ESD 治療

前の日に準備することはどんなことでしょうか?

従来の大腸内視鏡検査と同様に、大腸の内部をきれいにしておく必要があります。食事は消化のよいものを摂り、食後に下剤を服用します。食事内容や下剤の飲み方など細かい点については、検査を行う施設の手順にしたがってください。

当日に準備することはどういうことでしょうか?

カプセル内視鏡は、内蔵カメラが撮影した画像情報を体外の記録装置に転送する仕組みになっています。そのため、情報を受け取るセンサを上半身に貼りつけるなどの処置をしますので、上下が分かれたゆったりした服装を選んでください。検査前は絶食となります。

麻酔はするのでしょうか?

従来の内視鏡ではほとんどの場合痛みはありませんが、腸管をたたむことができずに、引き伸ばす必要がある場合に痛みを引き起こす場合があります。カプセル内視鏡では腸を伸ばす心配はないため、麻酔や鎮静剤の必要はありません。腸洗浄液を服用して記録装置やセンサーを装着し、カプセルを水で飲み込んだ後は、腸洗浄液や腸管の運動を促す薬を服用しながらカプセルを円滑に移動させ、肛門から出てくるのを待ちます。