大腸ポリポーシス(大腸の主な病気と症状) 大腸ポリポーシス(大腸の主な病気と症状)

ポリープが大腸全体に多数存在する状態とともに、大腸以外の消化管や全身の臓器にも異常を伴いやすい状態を指します。したがって、消化管ポリポーシスあるいはポリポーシス症候群とも呼ばれます。
後述するように種々の病気が含まれていますが、大腸ポリープの分類に準じて、腫瘍性と非腫瘍性に大きく分けられます。潰瘍性の大腸ポリポーシスには、家族性大腸腺腫症(家族性大腸ポリポーシス、ガードナー症候群とも呼ばれる)とターコット症候群があります。非腫瘍性のものには、過誤腫性(ポイツ・イェガース症候群、若年性ポリポーシス、コーデン病、結節性硬化症)、炎症性(炎症性ポリポーシス、良性リンパ濾胞性ポリポーシス)、その他(過形成性ポリポーシス、クロンカイト・カナダ症候群)が含まれます。
また、表に主なポリポーシスの特徴を示しました。腫瘍性および過誤腫性ポリポーシスに分類される病気はいずれも遺伝性があるので、まとめて遺伝性消化管ポリポーシスと呼ばれます。
種類 大腸ポリープ 上部消化管病変 消化管外病変 がん化 遺伝性
家族性大腸腺腫症
(家族性大腸ポリポーシス、ガードナー症候群)
腺腫 胃・十二指腸、小腸 骨腫
軟部腫瘍
大腸
(ほぼ100%)
あり
ターコット症候群 腺腫 胃・十二指腸、小腸 脳腫瘍 大腸
(ほぼ100%)
あり
ポイツ・イェガース症候群 過誤腫 胃・十二指腸、小腸 色素斑 多臓器
(あり)
あり
若年性ポリポーシス 過誤腫 胃・十二指腸、小腸 奇形 大腸
(あり)
あり
コーデン病 過誤腫 食道、胃・十二指腸、小腸 皮膚・粘膜の過形成 多臓器
(あり)
あり
結節性硬化症 過誤腫 皮膚血管繊維種
脳内結節
まれ なし
クロンカイト・カナダ症候群 その他 胃・十二指腸、小腸、食道
(まれ)
脱毛、爪萎縮、色素沈着 まれ なし

大腸の主な病気